Rナギの数学日記

通信制高校生の数学ノート

Legendreの公式

Legendreの公式(Legendreの定理)*1は,数論の基本的な公式(定理)です.チェビシェフの定理( n 2nの間に素数が存在する)などの証明でも登場するような公式ですので,高校生でも覚えておくといろいろ得をすると思われます.

Legendreの公式

任意の自然数  n に対して,  n! に含まれる素因数  p の個数( n!素因数分解したときの  p の累乗指数)を  \mathrm{ord}_p(n!) とすれば,

 \displaystyle \mathrm{ord}_p(n!) = \sum_{i=1}^{\infty} \left[ \frac{n}{p^i} \right] = \sum_{i=1}^{[\log_{p}n]} \left[ \frac{n}{p^i} \right]

が成り立つ.ここで  [ x ] x を超えない最大の整数を表すものとする.

*1:「Polignacの公式」としても知られているが,Legendreの方が先にこの公式を得ていたとされている.

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無理数の無理数乗について

無理数無理数乗は無理数かという問題は非常に面白いです.詳細については,tsujimotterさんのブログ
tsujimotter.hatenablog.com
にて詳しく解説されています.


この記事では無理数無理数乗に関する入試問題を見ていきます.

問題

(1)  \log_{3}4無理数であることを証明せよ.

(2)  a, b無理数で, a^b有理数であるような数の組  a, b を一組求めよ.

('61 大阪大学理系)

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君は本当にロピタルの定理を知っているか?

ギヨーム・ド・ロピタル (Guillaume de l'Hôpital) は17世紀後半のフランスの数学者です。
次の定理は、ロピタルが、1696年に出版した自身の微積分の教科書 "Analyse des Infiniment Petits pour l'Intelligence des Lignes Courbes" に載せたものです*1

定理 (L'Hôpital's rule):

 \displaystyle \lim_{x \to a} \frac{ f(x) }{ g(x) }不定 \displaystyle \frac{0}{0} \displaystyle \frac{\infty}{\infty} \displaystyle - \frac{\infty}{\infty} のいずれかになるとき、 \displaystyle \lim_{x \to a} \frac{ f'(x) }{ g'(x) } = \alpha ならば、 \displaystyle \lim_{x \to a} \frac{ f(x) }{ g(x) } = \alpha である。このとき  a, \alpha は実数または  \infty, - \infty である。

*1:実際にこの定理を証明したのは Johann Bernoulli (ヨハンベルヌーイ) であることが知られている。当時ベルヌーイは金銭を受け取る代わりに、ロピタルだけに自分の証明した定理を教えていたそうだ。

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区分求積の証明

皆さんは区分求積法を知っているでしょうか。

定理(区分求積の公式)*1:

 f(x)を連続関数とする。

 \displaystyle \lim_{n \to \infty} \sum_{k = 1}^{n} \frac{1}{n} f \left( \frac{k}{n} \right) = \int_0^1 f(x) dx

が成り立つ。

*1:区分求積の一般形  \displaystyle \lim_{n \to \infty} \sum_{k = 1}^{n} \frac{b-a}{n} f \left(a+ \frac{k}{n} (b-a) \right) = \int_a^b f(x) dx があるが、あまり使わないのでこの記事では扱わない。

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大学入試問題研究2018~素数~

こんにちは。Rナギです。

今回から大学入試問題研究と題して、2018年度出題された大学入試問題を、ジャンル別に研究していくシリーズを始めていこうと思います。

第一回目となる今回は、素数についての問題を扱っていきます。


まずはこれ

京都大学理系第2問

 n^3-7n+9素数となるような整数 nを全て求めよ。

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